ストレスをどのように受け止めるかは、
その人の性格による部分も大きいです。

 

性格というのは、生い立ちや過去の経験、家庭環境などの影響を
強く受けて形作られたものですから、
当然それを考慮した治療法が必要でしょう。

 

特に生い立ちは重要で、人の性格は5~6歳までにほぼ決まってしまうと
言われるほど大きな影響力を持っています。

 

こうした方面では、子供時代に体験したトラウマなど
潜在意識の問題を探って点検する「精神分析法」の技法が役立つでしょう。

 

また、心の奥底にある問題点、原因などが明らかになり、
どのような心のあり方が自分をラクにしてくれるのか、という事が
分かったとしても、頭で表面的に理解しているだけでは不十分です。

 

電車がどれだけ平気かということを、頭で理解していたとしても、
パニック障害の人は、自分の意思とは関係なく自然と体が反応してしまいます。

 

症状を抑えようと思えば思うほど、
逆に気持ちが動揺し、息苦しくなってしまいます。

 

自律神経失調症の場合でも、自分の気持ちや意志とは関係なく、
体のコントロールが乱れてきます。

 

そこで、自分の表面的な意識でなく、
潜在意識に働きかける「催眠療法」も有効な技法のひとつです。

 

このように心理療法とは、幾つもの種類があり、
患者さんに合った適切なものを選択し、さまざまな角度から
心の問題を解き明かし、心の変容を促すことになります。