カウンセリングとは、患者さんとカウンセラーの人間的信頼関係を土台にして
患者さんの悩みの解決や成長発展を目指して、アドバイスを行うことです。
心のケアとして実施されるカウンセリングには、
いろいろな種類がありますので、ひと括りで説明する事は難しいです。
精神分析や心理分析などさまざまなものがありますが、
いずれも患者さんとカウンセラーの対話が中心である事は共通しています。
つまり、「話す」ことと「聞く」こと、それを通じて、
心理面に問題を抱えている人の心に改善を促すことを目的としています。
こうしたカウンセリングというのは、すぐれた方法であり、
今では一般的に知られるようにもなってきており、実績もあります。
しかし、会話とアドバイスだけでは、なかなか問題が解決しない、
解決するまでに多くの時間がかかってしまうのも事実です。
それでは、心理療法とはどういったものなのか。
病院で行われるカウンセリングとは違いがあるんでしょうか。
実は、心理療法というのは、心理学に基づくさまざまな療法の総称です。
心理療法といってもいろいろな技法があって、
カウンセリングもその中のひとつの技法です。
その他にも心理療法として、よく知られているものには、
緊張する場面での適応能力を高めていく「行動療法」、
偏った物事の考え方や感じ方を正しく修正していく「認知療法」
心の奥底に潜む問題、トラウマになった原因などを探る「精神分析療法」
暗示などで潜在意識に働きかける「催眠療法」
などがあります。
これらはそれぞれに優秀な技法といえますが、
もちろん患者さんにより向き不向きがあります。
患者さん自身が、「この心理療法でやってみたい」という事もありますが、
基本的には、心理療法士さんと患者さんとの対話の中で
心理療法士さんがその人に合った適切な技法を選択することになります。