うつ病の治療の初期段階において、
回復の大きなポイントになってくるのが周りのサポートです。
そして、うつ病の患者さん本人がそうしたサポートを
しっかりと受け入れる事です。
うつ病になってしまう人の性格として、
真面目で几帳面、責任感が強いという事が挙げられます。
そうした性格の人は、周りからのサポートを受け入れる事に抵抗を持つ人もいます。
責任転嫁することをせず、何事も自分で何とかしなければと考えてしまう為に、
そうしたサポートを申し訳ないと思ってしまうようです。
しかし、治療という面においては、そうしたサポートを受け入れる事が
よりスムーズな改善につながります。
特に家族からのサポートに関しては、遠慮せずに受け入れ、
安心できる人間関係のもとで休養する事が必要です。
例えば、社会人になって2,3年で発症した若者の場合、
学生時代まではきちんとやってきて、
親に心配をかけずに自立して生活している人が多いようです。
こういう人の多くは、
「うつ病になった自分を知られてしまうと、親は失望するのではないか」
と考えてしまいます。
しかし、いったん実家などに戻って、親が快くサポートをしてくれて、
本人も子供に返ったように親に甘え、深い安心感を得られるようになる事は、
うつ病の治療にはとても効果的といえます。
もちろん完治した後は、べたべたした関係ではなくなるので、
あくまでも一時的な関係ですが、うつ病の治療の為の生活環境には
とても良いといえるでしょう。