うつ病の治療の初期段階においては、
1,2ヶ月程度の絶対的休息が必要とされています。
しかし、日本の文化、風習としては、
「休息することは怠ける事」
と同一視される事も多く、あまり良い印象を持たず、
否定的に受け止められやすいものです。
うつ病にかかった本人も、何もしないで寝ていることに対して、
非常に罪悪感を持ってしまいます。
しかし、そうした性格がうつ病を慢性化させている原因の1つともいえます。
そういう人には、
「休む事が仕事である」
という認識を持つことが必要です。
難しいのは、もともと非常に活動的で、何かをやっていないと気がすまない、
という人の場合です
うつ病にかかりやすい人の性格として、
完ぺき主義、真面目、他人に頼らない、という人が多く、
そうした性格ゆえに、休息に対しても、
なかなか真剣に受け入れる事をしないです。
こういう人の場合、休職して目の前に負担がなくなった途端、
何もせずに休養に専念することがなかなかできません。
例え休んだとしても、
今まで読まずに積んでおいた本を一気に読む、とか
行きたかったところへ旅行へ行く、とか
部屋の模様替えをする、とか
とにかく何かしらの行動をとってしまいます。
うつ病の治療の初期段階においては、完全休養が求められます。
ですので、こうした行動は逆効果になってしまう可能性があります。
しかし、周囲で見ている家族も、そうした行動を
「よくなっている証拠」と勘違いして
そのままにしておくことも多いです。
しかし、これがうつ病の慢性化につながる原因でもあります。