うつ病の人にとって環境の変化は負担が重いので、
避けたほうがいいでしょう。

 

新しい環境へ適応するには多くのエネルギーが必要です。

 

家族は良かれと思って、
「もっと静かなところへ引っ越した方が良いのではないか?」と
考える人もいるかもしれませんが、
本人にとっては住み慣れた場所で過ごす事が一番安心できる、
と思っている場合がほとんどでしょう。

 

逆にそんなに気を使いすぎると、
「自分の為にそんな事もしてくれて、迷惑ばかりかけている」と
悲観的になってしまうことも考えられます。

 

なるべく環境を変えずに過ごし、もし引っ越すのであれば、
回復してからにしましょう。

 

また、うつ病の人の中には、
「これ以上迷惑をかけられない」と離婚を持ち出すケースもあります。
もしパートナーからそのような事を言われても、
本気にせず、聞き流したほうが賢明です。

 

うつ病の為に、悲観的になっているだけで、回復すればそんな思いも
消えてしまいます。

 

また、うつ病の時には正しい判断ができない可能性が高いです。
転職や退職、進路の変更など本人にとって重要な決断は、
症状が回復するまでは何も決めずに保留にしておくことをお勧めします。

 

また、うつ病の人は何度も同じような話をすることがあります。
「また失敗するに違いない」
「あのときあんな事をしなければよかった」など、
悲観的な言葉を繰り返す事もありますが、
これもうつ病の症状の1つです。

 

そのような言葉に理屈で説明しても無意味です
ひとつひとつまともに対応していると家族のほうも疲れてしまいます。

 

そのような話の内容は聞き流すようにして、気持ちだけを受け止める、
穏やかに励ます、温かく見守る、という方針でサポートしてあげてください。