うつ病の症状というと、気分が落ち込んだり、意欲がなくなったりすることが
一般的に挙げられますが、こうした心の問題というのは、
人それぞれに感じ方が違ってくるもので、絶対的な基準があるわけではなく、
本人ですら、単なる気持ちの問題なのか、
それとも、精神的な病気であるのか、判断がつかないことも多いです。
それに、うつ病だけでなく、精神面が影響している病気というのは
数多く存在していて、医学を学んでいない人でその区別をできる人は、
ほとんどいないといって良いでしょう。
もしかしたら、本人がうつ病かもと思っていても
実際は、別の病気であったということも考えられます。
うつ病は気分障害という精神疾患に分類されますが、
それ以外にも、うつ病と関連の深い、似たような傷害には
以下のようなものがあります。
気分変調性障害
うつ病ほどの強い落ち込みはありませんが、
比較的軽い抑うつ状態が慢性的に続く状態の事で、
こうした気分の落ち込みにより、日常生活に支障をきたしてしまいます。
期間的には2年以上続いている状態の事を指します。
不安障害
以前は神経症(ノイローゼ)と呼ばれていたもので、
漠然とした理由のない不安感が極端に強くなってしまい、
いつも落ち着かない、心臓がドキドキする、手足が震えるなどの症状が
出てきてしまう障害の事です。
突然強い不安に襲われてパニック状態になるパニック障害や
外傷後ストレス障害(PTSD)も不安障害に含まれます。
身体表現性障害
痛みや吐き気などの身体的な自覚症状が出ていて、
日常生活に支障をきたしているにも関わらず、
いざ病院で検査してみると、特に体の異常が見つからず、
本人がそれを納得できていない状態の事をいいます。
精神的な面が問題であるにも関わらず、本人がそれを認めず、
身体的な問題であると間違った認識をしている場合が多いです。
以上のような、うつ病と似た症状、関連性の深い病気もあるという事を
知っておいた方が良いでしょう。
そして、どうしてもよく分からない、自分は病気なのか、もし病気だとしたら
どんな病名なのかを知りたい場合には
心療内科、もしくは精神科の病院へ行って確かめた方が良いでしょう。