うつ病にかかりやすい人は物事に対してネガティブに考える“クセ”があります。

状況、場面、物事に対して、事実とは違う、自分の感情だけで判断する為に、
「認知のゆがみ」が起きてしまいます。

自分の心の中で勝手に否定的、悲観的な予測を立てて、
それを “思い込んで” しまう為に、必要以上に緊張してしまい、
正しく行動する事すらできなくなってしまう訳です。

そして、結果的に失敗に終わってしまうと、
否定的な予測が当たってしまったと勘違いして、
更に「認知のゆがみ」が増幅されてしまいます。

例えば、仕事で上司の前でプレゼンテーションをする時にも、

私はうまくプレゼンする自信がない
私が考えたこの企画を気に入ってもらえるわけがない

などと思っていると、
その自信の無さが言動に表れてきます。

そうすると、上司はその企画を気に入っていたとしても
その話しぶり、態度から、

「どこかに問題があるのでは?」

と疑心を抱き、プレゼンテーションが失敗に終わってしまうケースも有ります。

この場合、企画自体には何の問題もなかったのですが、
プレゼンターが自信のない様子を見せたために上司が不安になり、
企画が通らなかったという悪い結果になったといえます。

しかし、うつ病、もしくはうつ病にかかりやすい人は、
認知のゆがみがある為に、そのように考える事ができずに、

やっぱり自分の考えた企画なんて通るはずがない
自分は何をやってもだめな人間なんだ

と思い込みを強める事になります。
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また、大学入学試験の時でも、
大学に合格できるほどの学力を十分に備えていて、
何の問題もないはずなのに、

自分はこの大学には向いてない
試験に落ちるかもしれない

などと余計な心配していると、その自信の無さが緊張に表れてきて、
本来の自分の力を発揮する事ができず、
結果的に不合格になってしまう場合もあります。

そこでも、認知のゆがみがある人は、

やっぱり私にはこの大学は難し過ぎるんだ
自分は何をやってもだめな人間なんだ

と思い込みを強める事になります。
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自分がやってきたこれまでの仕事、勉強には何の問題もないのに、
否定的に考えるクセ、つまり「認知のゆがみ」が原因でうまくいかない事に
気付いていないんですね。

これは非常に勿体ないです。

誰でも多かれ少なかれこうした傾向を持っていますが、
あまりにも偏向し過ぎると、人生を台無しにしてしまう危険性もあります。

こうしたクセは直す事ができます。

難しい状況、場面、物事に出くわしたとしても
常に自分の心と向かい合い、
否定的に考えないように自分自身を制御しておきたいですね。