お酒は百薬の長ともいわれますが、これはあくまでも適量を守っての事です。

 

少量のアルコールならば、ストレス緩和の妙薬となり、
血圧を下げたり、食欲を増進させたり、気分をくつろがせたり、
また、血中の善玉(HDL)コレステロールを増加させる働きもあります。

 

このような効果が期待できるお酒ですが、
だからといって、お酒を飲む人に病気が少ないというわけでは
もちろんありません。

 

アルコールは脳に作用する薬物といえるので、
食物よりも簡単に脳に刺激を与え、その結果脳に快感をもたらし、
それによって飲み過ぎという悪循環に陥ってしまう人も多いです。

 

また、人によってはお酒を飲むとよく眠れる、飲まないと眠れない、
といって毎晩お酒をを飲む人もいます。

 

たしかに、アルコールは脳に対してリラックス作用や麻酔作用が
ありますので、寝つきはよくなりますが、
アルコールで得た眠りは短時間で覚める事も多いです。

 

しかも、アルコールの常用で眠る事がクセになってしまうと、
その後アルコール抜きでは全く眠れなくなってしまい、
より不眠症の症状が悪化してしまいます。

 

これは半跳性不眠といって、今まで睡眠薬を服用して寝ていたのを
その量を減らしたり、または全く服用しないと、
睡眠薬の服用前よりも更に強い不眠症状が現われてしまう、
というケースと一緒です。

 

そうなると、夜中に起きて、また飲んだり、
次第に飲む量が増えていき、アルコール依存症へと進んでしまう恐れが
出てきてしまいます。