人間というのは、太古の大昔から、ほんの100年ほど前までは、
朝、太陽が昇れば起きて、太陽が沈めば休む、
という生活をずっと続けていました。

 

そして、人間の体もそういう生活スタイルに合わせて、
何百万年という長い年月をかけて作り上げられたものです。

 

自律神経の交感神経と副交感神経の交替サイクルや
脳の覚醒と睡眠のサイクルといった、
人間の体にとって重要な機能のスイッチングが
光信号によってなされているというのは、
人間が長い間、太陽が昇ったり沈んだりするという
自然の当たり前の現象により作り上げられてきた機能です。

 

ですので、人間の体にとっては、そうした規則正しい生活をすることが
心身には一番良い事です。

 

不規則な生活や昼夜逆転の生活が可能になったのは、
電球が発明されて以降、電灯の普及によって夜でも明るい生活が
できるようになってからです。

 

人間の歴史数百万年に対して、たった100年程度のものです。

 

それまではどんなに仕事が忙しくても、夜になったら暗くなってしまうので、
仕事を続ける事はできません。

 

寝るしかなかったんです。

 

江戸時代まではそうした生活を当たり前にしていました。
一応、ローソクとか行灯などはあったそうですが、
とても高級品で、一般庶民には日常的に使えるような物ではなかったそうです。

 

しかし今では、人工的な明かりによって、
どの時間帯でも仕事ができてしまいます。

 

私たちの生活環境というのは、ここ100年ほどで劇的に変化しています。
しかし、長い年月をかけて作られた人間の身体のシステムは
そう簡単に変わる事はできません。

 

どんなに生活環境が変わってしまっても、今でも人間の体というのは、
太陽の光とともに活動して、太陽が沈んだら休むことを前提に、
全ての機能が整っているという事を意識しなければいけません。