医師やカウンセラーが患者さんの話を聞き、
つらい気持ちに共感しながら、ストレスの原因や対処の方法を
一緒に考えていくのがカウンセリングと呼ばれる心理療法です。

 

本来なら、カウンセリングとまではいかなくても、
患者さんの話をよく聞いてあげることは
一般の外来でも日常的に行われるべきものですが、
大勢の患者さんで混んでいる病院では、
なかなか時間をかけて話を聞いてもらうのは困難ですね。

 

カウンセリングでは患者さんの置かれた立場、事情、生活習慣などに
詳しく立ち入って話を聞き、時にはアドナイスを行いながら、
患者さん自身が解決の糸口を見つけられるように手助けします。

 

具合が悪くなっていった経緯を振り返って、
なぜそうなってしまったのか
を患者さんと一緒に考え、解決方法を探っていきます。

 

しかし、カウンセラーが、
こうしたほうが良い
と積極的に指導する事はありません。

 

患者さんによっては、カウンセリングを人生相談や悩み相談と
同じように考えていて、
何もアドバイスしてもらえない
と不満や物足りなさを訴える人もいるようです。

 

しかしカウンセリングとは、患者さん自身がそれまで抱えていた問題や
性格的な偏りなどに気づいて、マイナスの行動パターンを変えていけるように
援助する事が目的です。

 

ですからカウンセラーは、悪循環を防ぐためのヒントを示す事はあっても
直接答えを出す事はできない、ということを認識しておきましょう。