「重要な他者」との関係を密接にすれば、うつ病にかかりにくくなる
人間というのはさまざまな対人関係の中で生活していく事になります。
毎日会う家族だったり、ほとんど接点のない仕事場の人だったり、
心から信頼できる人だったり、全く拒絶してしまう人だったり。。。
そのような人との付き合い方は異なってきますし、
もちろん、どのように付き合っていくのが正解というものはないのですが、
対人関係が不均衡になっていると、ストレスを強くしてしまう傾向もあります。
逆に言えば、ストレスが溜まりにくく、ストレスに耐える力を持つ為には
対人関係が安定している必要があります。
対人関係というのは、その親密度によって3つの層に分けることができます。
・第1層
配偶者や自分の親、恋人、ごく親しい友人など、
一番頼りになる大切な存在がいるグループ。
・第2層
親戚や配偶者の親、通常の友人など、付き合いに若干の距離がある人のグループ。
・第3層
仕事上やご近所などの付き合いのグループ。
この順位付けは、自分の心に与える影響力の強さを現しています。
つまり、第1層が最も自分に影響を与える存在であり、
精神的にも支えとなる重要な存在で、これを心理学用語で
「重要な他者」といいます。
この「重要な他者」との関係がしっかり築き上げられていると
たとえ、大きなストレスを受けたとしても、
また、第2層、第3層の対人関係に多少のトラブルがあったとしても、
すぐに心が押しつぶされるような事はなく、
うつ病にもかかりにくいといえます。
ですので、まずは第1層の対人関係を見直していく事が重要です。
第1層の対人関係が良好になることに努め、
また、この層に厚みを持たせることも必要です。
基本的には、家族などがこのグループに属していますが、
厚みを持たせる為には、家族以外では、恋人を作ったり、
何でも話せる友人をたくさん作ったりして、
この層に厚みを持たせることもできます。
本当は第1層から第3層までバランスよく安定している事が
一番良いのは言うまでもないのですが、
そんな理想的な人間関係を築いている人は、ほとんどいないということも事実で
最低限、第1層である「重要な他者」との関係を改善していきましょう。