人間は、趣味や仕事を持っていないと精神的にも弱くなっていきます。
仕事一筋で定年退職を迎えてしまうと、
趣味も仕事もない状態となり、途方にくれてしまいます。
また、定年を迎えた頃には、三大死因であるガン、脳卒中、心臓病などにも
かかりやすくなりますし、老化も始まってくる頃で、
ちょっとした風邪や怪我でも、なかかな治ってくれません。
そうした肉体的な不安や恐怖なども、徐々に圧し掛かってきます。
このような精神的な不安、肉体的な不安に襲われると
うつ病に陥ってしまう可能性も高くなります。
定年時は、人生におけるゴール地点と捉える人もいます。
それまで仕事で元気よく走ってきたランナーも、
定年というゴールを迎える事で、その走りを終えなければならなくなります。
しかも、走り終わった後に「荷おろしうつ病」というものに
なってしまう人もいます。
こうした現象は、定年をゴールや引退と捉えてしまうから、
うつ病になってしまうとも言えます。
定年を第二の人生の出発点、スタートだと捉える事ができれば、
うつ病などにもかかりにくくなります。
仕事以外に趣味を持たない、真面目で切り替えが上手でない人間は
定年後に何もやる事がなくなって、次第に人生の活力が落ちてきてしまいます。
ですので、定年を喜んで迎えれるように、
在職中から定年後の生活設計を十分に練っておく必要があります。
暇になってから、適当に盆栽でもいじろうという心境では
結局暇を持て余して、うつ病になる可能性も高まります。
そうではなく、現役でまだ仕事で忙しく走っている段階のうちに
定年後の自分のライフワークを求め、見つけだしておく。
そして、そのライフワークの実現に向かって、
定年後は第二の人生を踏み出していきます。
年齢をとってくると、何をやるにも引っ込み思案になりがちですが、
実はその時こそ、今までできなかったことを積極的にやるチャンスだと
喜んで迎えていきたいですね。