昔、東京タワーへ行ったことがあったのですが、
そこの展望台には透明な床がありますよね。
みなさんは、あの透明な床の上に立てますか?
地上からの距離は、どのくらいあるんでしょうか。
確か150メートルくらいだったと思いますが、
透明な床から、下を覗くと人や車が点のようにしか見えませんね。
正直言って、私はあの透明床の上に立つことができませんでした。
ちょっと覗くだけで精一杯です。
覗くだけで気を失ってしまうような感覚になってしまいます。
人によっては平気で立てたり、ジャンプも出来る人もいますが、
私からしたらジャンプなんてとんでもないです。
その時の私の心と身体は、どういう状態だったんでしょうか?
透明の床が壊れる事は絶対にない、と頭の中では当然理解しているはずなのに、
立つことができないんです。
どうしても体がいう事を聞いてくれません。
自分自身にどんなに安全であるか言い聞かせても、
どうしてもそこから落ちてしまうイメージを持ってしまいます。
怖くて仕方ありません。
足が震えてきて、心臓がドキドキしてきますし、目もクラクラしてきます。
頭の中で分かっていても、理論的な正解を導き出したとしても、
だからといって、体が自分の思っているとおりに動いてくれるとは限らないんです。
このような強い恐怖感を、「ストレス」という別の言葉で置き換えることができます。
つまり、人間の心や体は、強いストレスを受けると、
自分の思うように動いてくれないんです。
今回は、透明床という極端な例で説明しましたが、
日常生活でも、仕事上のトラブル、近所との人間関係などストレスを受けていると、
自分の心と体は、自分の思うとおりに動いてくれなくなる
可能性があるという事です。
それが先の記事でも書いたように、
自律神経の制御がうまくいかなくなり、意味もなく心臓がドキドキしたり、
落ち着かなくなったり、気力が湧かなくなったりする、などの
症状として現われてくるようになっていきます。