うつ病の方には、叱咤激励するような励まし方は、良くない影響を与えます。
「もっとしっかりして」とか
「なんとか頑張ろう」というような
言葉や態度で励ますのは、控えてください。
本人にとってみると、今までさんざん頑張ってきた結果、
疲れ果てて、うつ病になってしまったんです。
「しっかりしなくては」という想いは本人が一番分かっています。
それを理解してあげてください。
できるだけ、あたたかく励ましてあげてください。
また、病気になると、原因が何だったのか気になるものですが、
うつ病に関しては、治療中にあれこれ原因を詮索することは
意味がないだけでなく、治療の妨げになります。
「根を詰めすぎたのがよくなかったのか」
「職場での人間関係がうまくいってなかったからなのか」
など、本人にとってみると、思い当たることはいくらでも見つかるでしょうが、
治療中にそんな事を考えても、本人は精神的に追い込まれてしまいます。
原因を追究することよりも、今の治療に専念させてあげましょう。
そして、気晴らしをすすめるのもあまり良くありません。
本人が何日間も家にじっとしていると、
「少し気晴らしに出かけよう」と
声をかけたくなってしまいますが、
患者さん本人から、出かけたい、と言うまでは、
外出するのはすすめない方がいいでしょう。
ちょっとした遠出やレジャーに出かけても、
周りのペースに合わせるのがつらくて、
気を使って楽しむ事ができないですし、体力的な疲労も増えてしまいます。
なるべくうつ病患者さん本人の気持ちになって、
心理的に追いつめないようにしてあげてください。