うつ病治療の初期段階においては、
休息すること
とにかくこれが一番重要です。

 

十分な睡眠と栄養を摂って、心と体を休めることが必要です。

 

しかし、うつ病の患者さん本人が、
休む事は怠ける事」という間違った考えをもってしまうと、
なかなかうつ病を回復させる事ができません。

 

休んでいる最中にも、無理矢理体を動かしたり、
友人と遊びに行ったりしてしまうと、
何ヶ月経っても症状が改善しないという事も有り得ます。

 

休むというのは、本当に「何もしない」というのが理想的です。
家でテレビを見る程度で、ゴロゴロして、
起きたい時に起きて、寝たいときに寝る。
うつ病治療の初期においては、そうした生活をすべきです。

 

こうしたひたすら休む期間は、最短で1ヵ月、症状が重い人の場合は
3ヶ月程度はかかるといわれています。

 

その間は、ひたすら寝ている状況が続くのですが、
この時期を過ぎると、本人の心の中から、
動きたい
という気持ちが、自然な形で少しずつ出てきます。

 

こういう気持ちになった段階で、ようやく運動できるようになります。

 

ただし、これも本人の気持ちが重要で
先に述べたように、たとえ、動きたいという意思を示したとしても、それが
早く職場に復帰したいから無理をしている
というケースではいけません。

 

まず、軽い運動としては、散歩からはじめるのが良いでしょう。

 

散歩をして帰ってきて、特に何の症状の変化も見られなかったら大丈夫ですが、
散歩をしていて、頭が痛くなったとか、吐き気がしてきたという症状が
見られた場合は、まだ運動は時期尚早だったといえるでしょう。