コンピューターおたく、パソコンおたく、と言われるような人は、
えてして無表情で、喜怒哀楽の感情の表現が鈍いように見えます。
パソコンの中の世界にのめり込み、
現実世界はほとんど充実していないという人もいます。
こうした仮想現実の世界、バーチャル思考だけでは、
人は不安に陥りやすく、精神の安定を欠いてしまうことが指摘されています。
人の大脳の神経細胞は、生まれた時から150~200億くらいあって、
それ以後は、ほとんど増えないと言われています。
それなのに、成長するにつれて知識を増やせるのは、
神経細胞と神経細胞のつながりのネットワークを
増やす事ができているからです。
神経細胞はその単独機能以上に、他の細胞との連携により
めざましい機能を発揮できているんですね。
その連携が行われるところが、
細胞から木の枝のように伸びた樹状突起といわれるものです。
この樹状突起が神経細胞を介して繋がる場所をシナプスといいます。
脳全体ではおよそ15兆のシナプスが形成されています。
この15兆のつながりを介して、
人は喜怒哀楽を感じ、考え、記憶しているんです。
シナプスを形成する樹状突起は、神経を活発に使っていないと伸びません。
それどころか機能が衰え、つながりも弱くなっていきます。
逆にいえば、シナプスは自分の力で増やしたり、
つながりを強化したりできるものです。
ですので、毎日をできるだけ感情豊かに過ごしましょう。
ドラマを見て涙を流したり、今ならオリンピックを見て、
日本勢の活躍にハラハラドキドキ感動する事も良いでしょう。
そうした事がシナプスの発達を促すことに繋がっていきます。