うつ病の治療に用いられるSSRIという抗うつ薬については、
中止後発現症状もよく問題にされます。

 

中止後発現症状という言葉を聞いた事が無い人もいるかもしれませんが、
つまりは、薬の服用を止めたことによって現れてくる離脱症状の事です。

 

特にSSRIを服用していて急にやめた場合には、特有の症状が出ます。

 

めまい、吐き気、頭痛といった症状から、
ふわふわする感じとか、手足がピリピリしびれるといったような、
表現しにくい感覚も味わうそうです。

 

これに対して、SSRIのひとつであるパキシルなどは、
中止後発現症状が出やすいから危険という事もいわれているそうですが、
必ずしもそうとは限りません。

 

中止後発現症状は確かに不快な症状で、
人によってはかなりの苦痛を伴います。

 

だからといって、うつ病治療として使用することのメリットを
無視するわけにはいきません。

 

重要なのは、服用を終了する場合には、段階的に減量するなど、
しっかりした治療戦略に基づいて行うことです。

 

中止後発現症状が問題になるのは、患者さんの自己判断で
勝手に服用を中断したりするケースが大半です。

 

薬をいきなりゼロにするのではなく、数週間または、数ヶ月かけて
徐々に服用量を減らしていけば、そのような問題は起こりにくくなります。