うつ病と自律神経失調症は、心に現れる症状、体に現れる症状が似ているので、
なかなか区別する事が難しいとされています。

 

今回はうつ病の症状を中心に、それが自律神経失調症とどう違っているのか
という視点で書いてみたいと思います。

 

一般的に、うつ病とは、気分が落ち込み、憂うつで悲観的になり、
意欲の低下なども見られ、悪化していくと、
死にたくなるなどの精神症状も現れてきます。

 

そして、身体的には、睡眠障害、倦怠感、食欲不振、
肩こり、動悸などの症状が起こる事もあります。

 

最近では、軽症うつ病新型うつ病と呼ばれる人が増える傾向にあり、
うつの定義もさまざまに変わってきています。

 

医者が本当の意味でうつ病と捉えるのは、厳密には「大うつ病」といって、
症状の中心が抑うつで、極端に気分が落ち込み、意欲が減退するうつ状態を
繰り返すケースをいいます。

 

1日の流れでいうと、
朝は調子が悪く、夕方になると比較的良くなって、
夜は寝付けるが、朝早く目覚めてしまうという日内変動が起こります。

 

こういった点が自律神経失調症とは異なります。

 

また、憂うつなどの精神症状よりも、頭痛、腹痛などの身体的症状を
強く訴えるような人の場合は、一見自律神経失調症と似ていますが、
体の病気の仮面を被っているという意味で、
仮面うつ病と呼ばれるケースもあります。