睡眠状態から、ふと目を覚ますと体が自分の思うようにならない。

 

手足の力が抜けて動きたくても動けない、
声を出したくても出せない。

 

このような症状を俗に、金縛りと呼びますが、
実はこの症状も自律神経失調症の状態のひとつといえます。

 

睡眠は、眠りが徐々に深くなり、
ノンレム睡眠と呼ばれる深い睡眠の後に
夢を見ていることの多いレム睡眠という浅い睡眠に移行します。

 

こうしたノンレム睡眠とレム睡眠の1サイクルに60分~90分かかり、
一晩にそれを4~6回繰り返します。

 

このサイクルが丁度終わり、夢を見終わったあたりで目覚めると、
すんなりと起きやすくなります。

 

しかし、レム睡眠の真っ只中で目覚ましなどで無理矢理起こされると、
自律神経のバランスが崩れてしまう事があります。

 

レム睡眠の時の脳は、活動に近い状態になっていますが、
肉体は休んだ状態のままで、筋肉の力が抜けてぐったりしているので、
動く事ができず、声も出せない、という症状が起きてしまいます。
これが金縛りの原因です。

 

レム睡眠中は、自律神経系が不安定な状態になっているため、
呼吸や脈が不規則で、胸苦しさや動悸を感じる事も少なくありません。

 

このように、霊現象ともいわれる事もある金縛りは、
医学的に考えれば、自律神経失調症の発作的な症状のひとつと解釈できます。

 

ですので、決して怖い病気ではないので、心配はいらないです。

 

金縛りの症状が起きた場合には、あまり神経質にならず、
そのままもう少し寝てから起き出す方が
体の切り替えがスムーズにいきますので、
無理をして起きる必要はありません。