うつ病の治療では、その人の症状にあわせて、向うつ薬以外の薬を
使うこともあります。
それは向精神薬と呼ばれるもので、
主に使うのは、睡眠導入薬(睡眠薬)、抗不安薬、抗精神病薬、気分安定薬、などがあります。
向精神薬は脳の神経系に作用して心の働きを改善する薬で、
うつ病の治療のほかにも、統合失調症の治療にも使われます。
「向うつ薬と一緒に飲むなんて、脳に悪影響があるのでは?」と不安になる人も
いるかもしれませんが、向うつ薬では捉えきれない症状を緩和させる事が
目的なので、必要以上に効き過ぎる事はありません。
それぞれの薬についてどのような時に処方されるのか、簡単に説明すると、
「睡眠導入薬」
不眠状態が長く続き、抗うつ薬を飲んでも改善されない時。
「抗不安薬」
不安感や緊張、焦り、イライラ感が強い時。
「抗精神病薬」
不安感や緊張、焦り、イライラ感が強く、
抗うつ薬や抗不安薬を飲んでも効果が不十分の時。
「気分安定薬」
気分の変動が激しく、不安定な時。
それぞれの薬には、副作用が出る事もあります。
担当医にどのような副作用が出る可能性があるのか、事前に説明を受け、
実際に副作用があらわれた場合には、担当医に相談しましょう。