うつ病になりやすい人は、正直者で真面目な人が多いです。
もっといえば、バカ正直で生真面目な人がなりやすいといえます。
性格のタイプでいうと、「粘着性性格」という分類に属する人です。
粘着性性格というのは、1つの事に打ち込み、何事にも我慢強く、
完全主義で取り組もうとしますが、その反面、融通が利かず
応用が利かない、堅物という人です。
この性格タイプの人は、知能指数が高いだけに
反省心も強く、自分に対しても厳しく追い込んでしまいます。
もちろん、自分に厳しい目を向けること自体は悪い事ではありませんが、
それが人並み異常に厳し過ぎるから問題となるわけです。
そして、手を抜く事も出来ないため、少しの失敗でも気にしてしまい、
それがあとを引いて、物事がうまく運ばなくなる事もあります。
たとえば、遊ぶ事でも、熱中してしまうとそれ以外のものに目が向かなくなります。
テレビゲームを始めるとそれだけに没頭し何時間も休みなく続けてしまいます。
仕事でも、熱中するとそれだけに全身全霊を打ち込んでしまい、
それ以外の人生が見えなくなる人も多いです。
こうした人に共通するのは、なんでも一辺倒になりやすいという事がいえます。
そして、何でも自分ひとりで解決してしまおうとする傾向にあります。
仕事で難しい局面に対峙したとしても、
何とか自分だけで解決しようとし、しかも融通が利かないので、
いったん苦境に直面すると、どうしてよいのか分からなくなってしまい、
結局、心がポキリと折れてしまうことになります。
なにもかも完全主義で融通の利かない生活をしていると、
ちょっとした変化に対応できず、心が傷ついてしまいます。
硬構造よりも柔構造のほうが、ショックに強いというのは、
建築学では常識です。
人間も同様に柔構造でなければ、うつ病などの心の病気に近づいてしまいます。