社会生活を営むに上で、自分の環境が変わるという事はよくあります。
そして、そのような環境の変化がストレスとなり、
精神的に参ってしまう人もいます。
サラリーマンには、人事異動や転勤などの、
自分の意志とは関係ない変化があるものです。
この変化は人によっては、かなりの心理的ショックを伴うでしょう。
自分で望んだならまだしも、外部から強制的に環境を変えさせられた時は、
人間はかなり大きなストレスを味わいます。
もちろんこれは、サラリーマン当人だけの問題ではありません。
夫の転勤についていった奥さんにもストレスを与えます。
新しい土地での近所付き合いに馴染めず、ノイローゼになってしまったという話は
珍しいものではありません。
奥さんにとっては近所付き合いが仕事のようなところもあるので、
環境の変化に柔軟についていける精神の持ち主であれば良いですが、
そうでない場合は、ちょっとした転居でも相当の精神的苦痛を感じるでしょう。
また、他人から見ると、
「人事異動でも、栄転ならショックを受ける事はないでしょう」
と思うかもしれませんが、そうとも限りません。
たしかに栄転と左遷では、ストレスの度合いはかなり違ってきますが、
人事異動によって、うつ病になってしまうのに、栄転も左遷も関係ないです。
左遷の場合なら、自分の仕事の失敗、能力不足などの敗北感などがあって、
それが抑うつ症状を招き、うつ病を引き起こす、ということで理解しやすいでしょう。
しかし栄転であっても、精神的には使命感、責任感というものを
過剰に意識し過ぎて、それがストレスとなることもあります。
人並み以上に頑張って同僚を追い越し、出世の道を一足早く進んでいった人の場合、
昇進は更なる緊張を強いる原因となり得ます。
そして、新しい役職で相応の仕事ができるのかという不安でがんじがらめになって、
それが高じて、うつ病になってしまうことも十分に考えられます。