本来の意味からすると、ストレスに良いも悪いもありません。
人間が勝手にストレスは悪いもの、気持ちを凹ませる物、体調を崩すもの、
と決め付けているだけです。
ストレスは、人間にとって必要不可欠なものです。
生きていく為には欠かせないものであり、
逆にいうと、ストレスがなければ、人間は生きていけないともいえます。
では、どうしてストレスが人間に必要なのか。
それは、ストレスが心身のバランスをとるのに役立っているからです。
もしストレスがなければ、人は働かないですし、努力する事もないでしょう。
その結果、人間的な成長もないでしょう。
ストレスで心と身体のバランスを調節し、
それが生命活動を維持することに役立っているわけです。
人間だけでなく全ての生き物は、環境に適応し、
その環境をうまく利用しながら生きています。
これもストレスがあるからです。
人間の体の一部に対して、外部から圧力が加わると、
そこが反応して歪みとなります。
すると、その歪みを元に戻そうとする働きが生じます。
これがストレスからの回復反応です。
ゴムボールを指で押すと、ボールは歪みます。
しかし、指を離すとボールは元の丸い状態に戻ります。
ボールが歪んでいる時が、ストレスを受けている状態で、
ボールが元通りになろうとする力が、ストレスへの抵抗力です。
もし、この抵抗力がなければ、人間の体は僅かな外部の刺激で
歪んだ状態のままになってしまいます。
ストレスとして加わる力と、ストレスに対する抵抗力が
バランスよく拮抗しているおかげで、
身体的にも精神的にも健康でいられるし、
正常な生活を送る事ができているともいえます。