自律神経失調症とは、特定の臓器や器官に器質的な疾患が
認められるわけではないと説明しました。

 

つまり、検査をしても身体的な異常がハッキリしないという事を理由の一つとして、
多種多様な症状をひとくくりにして自律神経失調症と呼ぶことが多いようです。

 

ですので、人によってその症状の現れ方はさまざまですし、
その原因にもいろいろなレベルでの問題が潜んでいます。

 

自律神経の機能の乱れが原因となる場合だけでなく、
ホルモン系や免疫系のコントロールの乱れが原因になる場合もありますし、
その人の性格や性質、本能や感情といったレベルに問題がある場合もあります。

 

いずれの原因にしても、
自律神経は体のあらゆるところに張り巡らされている為、
どれかに異常は起こると、悪循環に陥りやすく、
自律神経の乱れがきっかけとなり、
さまざまな機能失調が起こってしまいます。

 

体に現れる主な症状としては、

頭には、偏頭痛、めまいなど、
目には、眼精疲労、まぶたの痙攣、ドライアイなど、
消化器系には、吐き気、便秘、下痢など、
呼吸器系には、息苦しい、息切れ、酸欠感など、
循環器系には、動悸、不整脈、低血圧など、
手足には、しびれ、冷え、感覚異常など

こうした症状が起こります。

 

また、自律神経失調症は、上記のような体の症状が現われてくるものですが、
このような症状がずっと続いてくると、
憂うつや不安感なども出てくる為、
それがうつ病などの精神的な症状にまで波及してくる事も多いです。