セロトニンは脳内で鎮痛剤の役目も持っています。
普段私たちは、痛みを身体のさまざまな部分で
感じているように思っていますが、
実は痛みを感じているのは、「脳」なんです。
歯の治療をする時などに、痛みを無くす為に麻酔薬が使われたりしますが、
あれはその部分の神経を一時的に薬で麻痺させて、
脳に痛みの情報が伝わらないようにしているわけです。
でも、セロトニン神経を活性化させると痛みが軽減されるのは、
神経が麻痺するからではありません。
ですので、痛みがあることは、はっきりと認識しています。
痛みはあるのですが、それほどつらくは感じないですむ、
というのが、セロトニン神経による痛みの軽減の特徴です。
こうしたことができるのは、
セロトニン神経を活性化させることによって、
痛みの伝導を抑えることができるため、と考えられています。
つまり、ストレスによる神経の伝導を
セロトニンが抑制してくれる為に、
一定の痛みに対しても、それほどつらさを感じなくなるということです。
もしも、たいした怪我でもないのに、ひどく痛みを感じたり、
自分は他の人より痛みに対して弱いのではないか、と思う人は、
セロトニン神経が弱っている可能性もあります。