セロトニン神経は、抗重力筋につながる運動神経に
直接、軸索を伸ばして刺激を与えています。
抗重力筋というのは、その名のとおり重力に逆らって働く筋肉の事で、
良い姿勢を維持するのに重要な役割を持っています。
首筋や背骨の周りを支える筋肉や、まぶたや顔の筋肉なども
抗重力筋に含まれています。
ですので、もし抗重力筋の働きが弱いと、
猫背になりやすく、また口が開いた状態のままになったりします。
抗重力筋は就寝中は弛緩して休んでいますが、
目覚めると持続的に活動を続け、
引き締まった表情を作ったり、良い姿勢を維持する為に作用してくれます。
セロトニン神経が弱ると、抗重力筋の働きも弱くなってしまうので、
きちんとした正しい姿勢を持続するのがつらく感じられ、
ついつい猫背になったり、姿勢を崩してしまう事が多くなります。
また、表情も力が感じられない、締まりのない状態となり、
何となくだらしない印象になってしまいます。
以上、セロトニン神経の働きを数回に分けて、書いていきましたが、
セロトニン神経は私たちの心身に多くの影響を及ばしていきます。
セロトニン神経を活性化させれば、頭がすっきりとして、
元気も出てきますし、心の状態も安定していき、
ストレスや痛みに強くなり、表情や姿勢もよくなります。
裏を返せば、セロトニン神経が弱った状態になると、
これらとは全く逆の症状が現われることになります。
つまり、心の病気にかかりやすい状態になるということです。