人間は感情豊かな動物ですので、誰だって時には落ち込む事もあります。
仕事でミスをしたり、異性に振られたり、宝物をなくしたりすれば、
誰でも落ち込みます。
また、そうしたハッキリした理由がないにも関わらず、
このところなんとなく気分が沈みがちだ、といった憂うつな気分も
誰にでもあるはずです。
ですが、このような気分の落ち込みとうつ状態とは少し違ってきます。
といっても、
単なる気分の落ち込みと、うつをどこで見分けるのか、
憂うつを放っておくと、うつに発展してしまうのか、
というのは、かなり難しい問題といえます。
単なる気分の落ち込みと、うつが同質のものであって、
ただその程度が異なるだけなのかどうかは、
実はまだ正確には分かっていないらしいです。
憂うつなのか、うつなのか、厳密な区別は難しいですが、
今までの経験則などから、うつにはいくつかの特徴的な症状が
あることは分かっています。
その1つに、
憂うつな気分は晴らせるが、うつの抑うつ感は晴らすことができない、
というものがあります。
つまり、憂うつと、うつを見分ける一番簡単なポイントは、
その気分が精神力や心の持ちようでどうにかなるのか、ならないのか、
という点です。
憂うつな気分や、落ち込んだ気分が3、4日でなんとなく晴れたり、
気分転換できたり、ちょっとしたきっかけで、楽になれたなら、
それはうつではないと言っていいでしょう。
「うつ」とは、自分の力では、コントロールする事ができないほどの
気分の落ち込みが、何日間も続いている状態と定義する事ができます。