私達は生きていく過程でいろんな出来事に遭遇しますが、
そうした出来事、物事、体験、つまり外界とのやり取りというのは
それを「そのまま」「ありのまま」に受け止めている訳ではありません。
どういう事かというと、人間は必ず “思考” するので、
物事をニュートラルに見る事ができず、
自分なりの心のフィルターを通して見る事になります。
そして、このような物事の見方・考え方を「認知」をいいます。
通常なら、現実世界と心のフィルターを通した認知の世界とは
それほど大きな食い違いはありません。
しかし、うつ病になると、
全ての出来事を極端に悲観的、否定的に捉えてしまうようになり、
現実世界とはかなりのギャップが生じるようになります。
そして、悪い方へ悪い方へと考える事が癖になると、
出口のない悪循環となって繰り返され、更に本人を苦しめる事になります。
どの段階の否定的な認知にあるのか
否定的な考え方には段階があって、
1.自分自身に対する否定
2.周囲の人との関係性の否定
3.将来の否定
と分かれており、3番まで進行すると、
本格的な治療を要するうつ病となります。
自分自身に対する否定
思考力や判断力が低下して、仕事や勉強がなかなかはかどらず、
自分の能力が落ちてしまったと勘違いして自信を失ってしまう段階です。
「このままでは会社にいても迷惑がかかる」
「人として失格だ」
などと思い込み、自分自身の価値を否定するようになります。
周囲の人との関係性の否定
自分自身に自信が持てないと、
「こんな私を誰も相手してくれないだろう」
「みんな私を見下しているんだろう」
と、周りの人に対しても懐疑的になっていきます。
それによって、他人と積極的に付き合う事ができず、
徐々に引きこもるようになります。
そして、
「友達や同僚とうまくやっていけないのは私が悪いからだ」
と、更に自分を責めるようになります。
将来への否定
自分に自信が持てず、周囲の人ともうまくやっていけないと、
何を信じて良いのか分からなくなります。
そうなると、自分の将来への不安が増していき、
「このまま生きていても仕方ない」
「こんな私なんか、この世にいても意味がない」
とまで考えるようになっていきます。
プチ認知療法で認知を修正して気分を改善させる
このような極端に偏った考え方を修正する方法に
「認知療法」と呼ばれるものがあります。
認知療法とは、ものの見方や考え方を否定的に捉えず、
常に中立的に正しく捉える事によって、
余計な感情の落ち込みを抑える方法であり、
極めて高い治療効果が得られる療法です。
しかし、本格的な治療となると、やはり病院へ行って
専門医の指導のもとで時間をかけて取り組んでいく必要があります。
もし病院へ行く時間が無かったり、病院へ行きたくない場合では、
個人で試す事になりますが、認知療法の一般向けの分かりやすい書籍もないので、
正しいやり方も分からないでしょう。
その場合は、私のブログの右側で紹介している
「プチ認知療法」を試してみてはいかがでしょうか。
この「プチ認知療法」では、専門的な知識を持っていなくても
自分の認知のズレを正しく修正してくれる方法を数多く提供してくれています。
頑張る必要は全くありません。
うつ病から回復するためのメニューをゆっくりこなしていくだけでいいんです。
これまでの実践経験から、
うつ病克服に効果のある方法を厳選して紹介していますので、
あなたにあった方法も見つかると思いますよ。