もしうつ病にかかってしまった患者さんが、
会社で中間管理職についている人であった場合、
治療のためとはいえ、数ヶ月間も休職されると
会社にとっても家族にとっても何かと不都合になってしまいます。
しかし、うつ病の程度にもよりますが、
数ヶ月単位の治療期間というのはどうしても必要になってきます。
こうした場合、周囲の人によくあるのは、
「うつ病の治療の為とはいえ、数ヶ月もブラブラと自宅療養していて大丈夫なのか」
と間違った認識を持ってしまうことです。
このような声を本人が聞いてしまうと、
「会社に迷惑はかけられないから、ある程度よくなったら出社しよう」
と、完治していないにも関わらず、仕事に復帰してしまいます。
これでは、うつ病の再発の危険性が増し、
深みにはまってしまう事もあります。
仕事の責任感や義務感から本人を解放してあげて、
自分本来の姿を取り戻すまで、待ってあげなければいけません。
うつ病とは、見た目にはどこが悪いのか良く分からない病気です。
はっきりとうつ病だと分かるような時点で治療を開始するよりも、
もっと早い段階で手を打てば、治りはずっと早いですが、
現実的には、うつ病かどうか分からない段階で病院を訪れる人はあまりいないです。
心の病の中では比較的軽い部類に属する病気ですが、
悪化してしまうと、命を落とす危険性もあります。
もし、本人が病院へ行きたがらない、病院へ行く時間がない、というなら
家族や友人が病院へ行って相談するということもできます。