免疫系というのは、ウィルスや細菌などの病原体や、
人体にとってのさまざまな異物から体を守るシステムのことです。
具体的には、リンパ球や好中球、貪食細胞などのさまざまな細胞や
抗体、免疫グロブリンなどのタンパク質、
サイトカインや活性酸素と呼ばれる生理活性物質などからなる
複雑なシステムのことです。
人間の体というのは、今この瞬間でも病原体の侵入を受けていますが、
免疫系が働いてくれているお陰で、病気にならずに済んでいるわけです。
また、体内では、老化や発がん性物質によって、
頻繁に未成熟な出来損ないの細胞も作られていますが、
免疫系の細胞がそれらを処理してくれているので、
たいていの場合はガンにまで発病する事はありません。
しかし、現代社会で生活していくうちに、
私たちはこうした免疫系の働きを低下させてしまう行為を
やってしまいがちになります。
免疫系の働きを低下させるものとしては、
タバコなどの発がん性物質や紫外線、食事の偏り、
太り過ぎや痩せ過ぎ、運動不足や運動し過ぎ、
そして、ストレスなどさまざまものが影響しています。
特にストレスについては、注意しなければいけません。
あるデータによると、
地震や火山の爆発などによって大災害を被った地域では、
災害後、長期間にわたって感染症やガンの発病率が高いと
いわれています。
これは、災害によるさまざまなストレスで
免疫系のシステムの働きが低下した結果だと考えられています。