ストレスの影響が最も出やすいのが、精神や神経系のシステムです。

 

仕事が忙しくて気持ちが落ち着かなかったり、
緊張しすぎて疲れがたまってくると、
寝つきが悪くなったり、朝早く目覚めてしまうこともあります。

 

また、慢性的なストレスが積み重なったり、
強いストレスを受けたりすると、
不安の強い状態や気持ちが沈んで何事にもやる気が起きないような
抑うつ状態になったりします。

 

このような症状は、ストレスに対して、自律神経の中枢が過剰に反応して、
一時的に混乱に陥る為に起こると考えられています。

 

そうした症状の中で、特に極端なものがパニック障害です。

 

これは、動悸や息苦しさ、胸が締め付けられるような圧迫感、
めまいや吐き気、冷や汗など、さまざまな自律神経の失調症状が
あるとき突然に起こってしまうことです。

 

初めてこのような症状を経験した人は、
何が起こったのか自分でも理解する事ができず、
強い不安を感じ、救急車を呼ぶケースも少なくありません。

 

しかし、病院につく頃には症状が収まっていることも多く、
検査をしても臓器、器官には異常は見つかりません。

 

そして、一旦こうした症状を経験すると、
また発作が起こるのではないか
という強い不安が残るようになるので、
過去に発作が起こった場所を避けるようになったり、
もし発作が起こった場合に、逃げられないような電車移動などを
避けるようになります。

 

パニック障害のメカニズムは、今でも不明な点がありますが、
一般的には、
脳の中の不安や恐怖を感じる中枢が、刺激に対して過剰に反応し、
その部位と位置的にも近く、働きの上でも密接なつながりを持つ
自律神経系の中枢が、一時的に混乱に陥るために起こる症状

と考えられています。

 

治療としては、抗うつ剤や抗不安薬を服用して
パニック発作を防ぐとともに、
ストレスの要因を取り除いたり、
ストレスを緩和させる事が必要となっていきます。

 

そして、症状が改善してきたら、少しずつ行動範囲を広げて、
パニックが起こった場所に慣れていくようにする行動療法なども
取り入れると効果的です。

 

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