うつ病はストレスによって引き起こされるのが、ほとんどです。
しかし、ストレスといっても非常に多くの種類がありますので、
ここでは、そのうちの環境的要因について考えてみます。
1.物理的環境
仕事や家庭生活などの日常における温度、明るさ、騒音などのことです。
例えば、うだるような暑さの中、通勤しなければならない状況も
ストレスの一種です。
また、近所から大音量で音楽が流れてくる、工事現場からの騒音、
電車や飛行機などの騒音にさらされることで、
うつ状態になってしまうという事例がありますが、
これも物理的環境が大きなストレス要因であることを示しています。
2.化学的環境
代表的なものとしては、アルコールやニコチン、カフェインなど
体内に取り込まれることで、身体に影響を及ぼすものです。
いわゆる、お酒、煙草、コーヒーなどの嗜好品の事ですが、
少量なら気分転換に効果がありますが、あまり多く摂り過ぎると、
生体に興奮性の刺激を与える物質なので、
これもストレス要因になる可能性があります。
3.対人環境
会社での人間関係、ご近所づきあいなど、
対人関係において生じた心理的なダメージのことを指します。
現代社会においては、うつ病に対する最も多いストレス要因といえます。
その中で、ストレスに関係する心理状態としては、
「恥をかく」「罪悪感をもつ」「葛藤状態」
などが挙げられます。
特に、「恥をかく」という心理状態が
もっとも大きいストレスを受ける事になるでしょう。
例えば、会社内でのセクハラやパワハラなど、
さまざまなハラスメント類がこれにあたります。
また、仕事が予定期日までに終わらない、ノルマが達成できない、
このままでは仕事ができない人間に見られてしまう、など
当人に「恥」の意識を強く持たせることは、大きなストレス要因になります。