自律神経失調症の発症にはストレスが密接に関わっています。
過度のストレスが自律神経のバランスを乱し、
心や体に悪影響を与えるので、
ストレスこそが自律神経失調症の最大の要因と言っていいでしょう。
では、ストレスとは具体的にどのようなものを指すのか、
考えてみたいと思います。
まず、ストレスという言葉を医学的に最初に使ったのは、
カナダのハンス・セリエ博士です。
ストレスが人間に及ぼす影響やそれによって生じる病気を研究し、
「ストレス学説」というものを提唱しました。
普段、私たちがストレスという言葉を使う場合、
それは仕事や勉強がうまく行かない事だったり、
上司との関係や嫁姑などの人間関係がうまく行かない事などの
社会的に満たされない状況の事を言いますが、
必ずしもそういったことばかりとは限りません。
精神的な刺激であっても、肉体的な刺激であっても
それが心身に負担を感じるものであれば、
それらは全てストレスと言い換える事ができます。
ストレスは大きく分けると、
精神的ストレスと肉体的ストレスに分けられます。
精神的ストレスは、心の負担になる刺激の事で、
肉体的ストレスは、体が感じる負担の事です。
そして、それらを更に細かく分けると、
精神的ストレスは、社会的ストレスと心理的ストレスに分けられ、
肉体的ストレスは、外的ストレスと内的ストレスに分けられます。
社会的ストレスとは、
仕事では、転勤、左遷、失業、残業など、
人間関係では、離婚、別居、上司との関係、嫁姑問題などが挙げられます。
心理的ストレスとは、
失恋、失敗、挫折、家族との死別、ペットとの死別などが挙げられます。
外的ストレスとは、
暑さ、寒さ、騒音、空気汚染、酒、タバコ、細菌などが挙げられます。
内的ストレスとは、
睡眠不足、不規則な生活、運動不足、栄養不足、などが挙げられます。
このような心身に負担を与えるものは、全てストレスといえますので、
自律神経失調症の要因になってしまう可能性がありますので注意が必要です。