うつ病の治療においては、医師から薬を処方してもらうことも
必要になってくるでしょう。

 

その際、患者さん自身にも薬に対する正しい知識を
身につけておく事も重要です。

 

そして、医師側から処方される薬に対して、
どのような治療戦略に基づいた薬なのか
しっかりと理由を聞いておくことも大切です。

 

うつ病の治療の為の薬には、
医師の治療方針や患者さんのうつ病がどの段階にあるか、
などによって、さまざまな種類のものが用意されていますが、
大きく分けると、2つの種類に分類できます。

 

まず、1つ目は、ドーパミンの働きを活発にして、
ノルアドレナリン濃度を高めたり、
ノルアドレナリンの再取り込みを阻害して、
その働きを強めるというものです。

 

結果として、患者さんの活動意欲を高めて、
心のエネルギーを一時的に回復させます。

 

例えば、うつ病の回復後期において、
長く休んでいた職場に復帰するのは、やはり躊躇してしまう、
というような場合には、
ノルアドレナリンの効果により、活動意欲を高めて、
スムーズに会社へ行けるような精神状態にする為に使われることがあります。

 

そして、2つ目は、副交感神経の働きに関係のある
セロトニンの再取り込みを阻害して、その働きを強めるもので、
これによってしっかりとした睡眠が取れるようになるなど、
うつ病治療に必要な「絶対的な休息」を進めやすい
という効果が期待できるものです。

 

うつ病の治療が継続中の場合には、何よりも休息が必要となるので、
その為には後者の薬が処方される事になります。