自律神経は、血液の循環システムの中心的な役割を果たしています。

 

運動している状態や安静にしている状態などの
身体状況に合わせて、血圧や心拍数をすばやく変化させ、
自動的に調節してくれています。

 

通常は、活動時には交感神経が興奮・緊張し、
心臓の心拍数が増えて、収縮力も増して、心拍数と血圧が上昇します。

 

そして、安静状態に戻れば、今度は自動的に副交感神経が働いて、
心臓の鼓動を抑えようとします。

 

しかし、ストレスなどの強い外的刺激を慢性的に受けると、
交感神経の緊張も慢性的に継続してしまい、
本来なら副交感神経が優位に働く安静時でも
頻脈、高血圧傾向となってしまいます。

 

あるいは、自律神経のバランスが乱れ、
副交感神経と交感神経の切り替わりがうまくいかなくなってしまうと、
姿勢の変化や体の動きの変化に、血管の収縮反応がおいついていけず、
めまいや立ちくらみを起こしたりします。

 

このように、血液の循環システムにおいて、
自律神経のバランスが崩れてしまうと、
急に立ち上がったり、姿勢を変えたときに、
脳に十分な血液を送ることができなくなってしまい、
その為、血圧が瞬間的に下がって、めまいや立ちくらみなどの
起立性調節障害と呼ばれる症状を引き起こします。