自律訓練法とは、1932年にドイツの精神科医シュルツ氏によって
考案された自己催眠法で、病院の心理療法でも多く用いられている技法の1つです。

 

私たちは、人前で話さなければいけない、緊張状態の時に、
よく深呼吸をして気分を落ち着かせようとします。

 

スポーツ選手なども同様に、出番前には大きく息を吸い、
吐き出している場面をテレビで見かけたりします。

 

これと同様に、パニック障害でも、症状が出そうな時には、
深呼吸をすると心がラクになり、発作を避けられることがあります。

 

また、仕事や勉強で疲れた時の、一番手軽で簡単なリフレッシュ方法というのは
涼しい森の中にいる自分、浜辺でくつろいでいる自分などをイメージする事です。

 

たったそれだけ、頭の中でイメージするだけ気分が変わり、
心や体がリフレッシュされます。

 

こうした事例が教えてくれるのは、心身のストレス、緊張というのは、
ある程度、自分の意志でもコントロールできる
という事です。

 

深呼吸で体がリラックスすると、心の緊張もほぐれます。
ゆったりとしたイメージで心が平穏状態になると、
それに反応し、体も落ち着いてきます。

 

このように心と体の相関関係を利用し、
自分自身で心身の状態を調整できるように、
体系立てて行う段階的な訓練法の事を、「自律訓練法」といいます。

 

この自律訓練法は、特に自律神経失調症の改善には
大きな効果があるといわれており、これだけで治ってしまう人もいるほどです。

 

就寝前にこの自律訓練法を行うと、心身がリラックスでき、
不眠に悩む人も眠りやすくなります。