うつ病とよく似ている心の病気の一つに自律神経失調症があります。

自律神経失調症には以下のような症状が現われます。

・訳もなく心臓がドキドキする
・胸がつかえたり、息が詰まったりする
・ふらついたり、めまいがする
・手足がしびれたり、手足の感覚が鈍る
・食欲がない、胃腸の調子が良くない

などです。

 

ここに挙げたのは、自律神経失調症の代表的な症状です。
どれも不定愁訴と呼ばれるような、身体的な不調です。

 

不定愁訴とは、原因不明の漠然とした体の不調の事で、
何となく体調が悪いという自覚症状はあるのに、
検査をしても具体的にどこが悪いのかはっきりしない状態の事です。

 

もしかしたら、自律神経失調症は心の問題なのに、
こうした体の症状として表れることに
疑問を持つ人もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、私たちの心と身体は密接につながっています。

 

頭で考えて運動神経に命令し、手足を自由に動かす事も、もちろんそうですが、
それ以外にも、自分の意志では、自由にならない部分でも
心と身体は密接につながっています。

 

例えば、恥ずかしい思いをすると、顔が赤くなる人がいます。
冷や汗をかく人もいるでしょう。

 

また、ショックを受けたり、恐怖を感じたりした場合、
顔が青ざめたりします。

 

その他にも、結婚式でのスピーチや、仕事のプレゼンテーションなど、
大勢の前で話をする場合などは、心臓がドキドキしたり、
緊張で筋肉が硬くなったり、声が上ずることもあるでしょう。

 

こうした身体の中の変化というのは、
心の変化が、無意識のうちに身体に現われた結果です。

 

自分の意志とは無関係に起こってしまうので、
冷や汗を押さえようとしても、
心臓のドキドキなどを抑えようとしても、
なかなか思い通りにはいきません。

 

なぜ思い通りにいかないかというと、
こうした身体的な変化は自分でも意識できない心の働き、
つまり「潜在意識」での働きによるからです。

 

潜在意識というのは、よっぽどトレーニングを積んだ人でなければ、
自分の意志で自由にする事はできません。

 

ですので、スピーチなどを前にリラックスしようと思っても
普通の人は、なかなかリラックスすることはできないんですね。

 

自律神経失調症・パニック障害改善プログラム