大切な人を失う悲しみ、苦しみというのは、
生きている限り、何度かはめぐりあってしまう
重大出来事のひとつです。

 

特に、配偶者に先立たれることは、
老年期にうつ病を発症させる大きな原因だといわれています。

 

誰でもいつかは直面しなければならない事ですが、
実際に遭遇してみると、そう簡単に片付けられるような
悲しみではないでしょう。

 

アメリカの心理学者のトーマス・ホームズとリチャード・レイによる、
人生におけるさまざまな出来事のストレス度ランキングによると、
配偶者の死は人生最大のストレスに挙げられています。

 

しかし、一般には、配偶者の死から人は
意外に早く立ち直り始める事もわかっています。

 

人には、そうした強靭な精神の回復力が備わっているものなんです。

 

大抵は、一周忌を迎える頃には、すっかり元気になっているものです。
特に女性は夫の世話から解放されて、
自分の人生をエンジョイし始めるケースも多いといいます。

 

しかし、精神的な回復力が弱く、あまりの悲しみ、寂しさから
うつ病になってしまう人もいます。

 

いつまでも悲しみに浸っているようなら、
家族や親しい人ができるだけ一緒に時間を過ごすようにし、
気を紛らわせるようにしてあげたいです。

 

男性は、配偶者を亡くした場合、
自分で家事をしなければならず、その負担から生活のリズムが崩れ、
一層うつ病になりやすい傾向があります。

 

特に食事をしっかりとれる態勢を整えてあげるように周囲の人が
気を配ってあげる必要があります。