うつ状態や物忘れ、思考力の低下などの症状があるのに、
検査をしても原因が見つからない場合は、
慢性疲労症候群の可能性もあります。

 

うつの症状は休養しても回復しにくいが、
慢性疲労症候群の場合は、充分な休養をとると症状が軽減されていきます。

 

また、アルツハイマー病の初期症状も、
ものごとに対する興味や関心が薄らぐ、気力が続かない、
判断力や思考力が衰えるなど、うつ病とよく似た症状が起こります。

 

そして、高齢者のうつは、よく痴呆の始まりと間違えられることが多く、
初期手当てのタイミングを逃がしてしまうことがあります。

 

それから、PTSD(心的外傷後ストレス障害)も、
症状がうつ病に類似しているので注意しておきたいです。

 

PTSDとは、災害、事故、幼い時に受けた虐待などで受けた心の傷が、
のちのち不安や抑うつ感などを引き起こすもので、
過去に受けた自分の激しい苦痛や絶望の場面が、
まるで目の前に存在しているかのようなフラッシュバックによって
繰り返し想起されてしまう症状です。

 

こうした症状は、根気よくカウンセリングを続ける事で
徐々に軽減していきます。

 

次に、拒食症過食症などの摂食障害は、うつの食欲不振と似ています。

 

肥満を忌避する気持ちが病的につのり、
体が食べ物を受け付けなくなってしまう状態が拒食症で、
食べることは食べるのですが、
肥満恐怖のために食後すぐに吐き出してしまうのが過食症です。

 

こうしたことは、栄養失調から死に至ってしまうケースもあり、
うつ病と混同しないように注意しておきたいです。