抗うつ薬は血液中にとどまる時間が比較的長いので、1回のみ忘れたくらいでは、
症状が元に戻ることはありません。

 

時間を厳密に守りきっちりと規則正しく飲まなければならない、
という訳でもありません。

 

飲み忘れてしまったら、気づいたときに一回分の量を飲むか、または、
次の服用時間まで数時間しかない場合には、飲まずに待って、
時間が来たら一回分の量を飲むというやり方でも構いません。

 

次に注意したいのは、飲みあわせの問題です。
病院で処方される薬の中には、抗うつ薬と相性の良くない薬があります。
何か持病を持っていて、その治療を受けている人は、
前もって主治医に今飲んでいる薬をきちんと伝えておいて、調整してもらいましょう。

 

市販されている風邪薬、鼻炎薬、ビタミン剤などは
基本的に抗うつ薬と併用しても問題はありませんが、
H2ブロッカーと呼ばれる胃薬の中でシメチジンという成分を含むものは
注意が必要です。

 

先の記事で紹介した三環系、四環系抗うつ薬と一緒に飲むと、
血中濃度が上がり、結果的に抗うつ薬の量を増やしたのと
同じ状態になってしまうことがあります。

 

SSRIに関しても、片頭痛の薬など、幾つか飲み合わせが悪いものがありますので、
事前に薬剤師に確認した上で服用した方が安全です。